ポルトのちゃぶ台のみかんをアーティスティックな形にむく、
シンプルかつ奥の深い世界、
あたらしいみかんのむきかたコンペティション(MMC)は、好評のうちに幕を閉じました。
みなさんからエントリーいただいた作品を
ポルト通信で発表していこうと思います。
まずは、みかんのむきかた界に名を残した、巨匠の作品をご紹介。
エントリーNo.1 「ひとで」
このコンペティションを始めようと思った時に、
一緒にお茶の間を囲んでいたご近所さんの一人が作っていた処女作。
のちに、エントリーNo.9 「フラメンコの練習をするアヒル」で
チャレンジャーたちを騒然とさせました。
アヒルがスペインの大舞台でフラメンコダンサーとして活躍するところが目に浮かびますね。
佳作
「あ、あいたたたたた」
肩に気合が入りすぎたせいか勢い余って足が…。
たまには肩の荷をおろして門司港にゆっくりしに来るのが一番って、これで作者も身をもって感じてくれたはず。
「た」の数が1個多かったので佳作止まりです。
参加賞(ポケットティッシュ)
「みかん 〜みんな、何かを作ることにとらわれてるんじゃねえの?〜 」
そもそもそういうコンペティションですからね。
楊端和賞
「石の上にも50年」
一体どんな石に乗ればそんなに美しくてお茶目な50歳になれるのでしょうか。
北九州が誇る楊端和の作品です。
グッド世界観賞 (受賞された方はこれから尾崎世界観風に呼びます)
「こたつの使者」
お正月に泊まりに来てくれた佐藤世界観の作品。
次回門司港にお越しの際は、ぜひ使者と共にこたつをポルトに恵んでください。
「無惨に脱ぎ捨てられた宇宙服・・・」
下関のカフェ「TAGLINE」のスタッフさん、早川世界観の作品。
お店の作業カウンターと思しき背景も彼にとっては宇宙です。
ノーベル賞に匹敵する、おかみ的世紀の大発見賞
「両脚立ちフラミンゴ」
足の爪までこだわったフラミンゴがとてもリアルで
「リョウアシダチフラミンゴ」とか学名をつけたら実在しそう。
「成長しすぎて山に返さないけんくなったウサギ(ペット不可)」
最初は家で飼っていたものの、
大きく育ちすぎて、人智を超える脅威を感じ慌てて自然に還したウサギだそうです。
作者の実体験をちらつかせてくるところにむきお的ユーモアを感じます。むきお賞とW受賞。
「みかんおばけ&みかんの地上絵」
文化祭の出し物に一匹はいそうな愛らしいおばけと、
壮大なマチュピチュを想起する地上絵のコラボレーション。
そして栄えある最優秀賞
「たこ」
なんと外皮ではなく、みかんのヘタの周りの薄皮に名前をつけています。
余分なものを削ぎ落としたこの精巧なセンス。
ポルトの看板娘、桜子の作品が最優秀賞に選ばれました。
これからも自らのセンスを、ここポルトで養ってほしいという願いを込めて
愛媛の最高級みかんを贈呈しようと思います。
ちなみに、うちのクリエイティブディレクターは
この圧倒的なクリエイティビティを前に戦意を喪失しあえなく棄権。
誰もがみかんの果汁を飛ばしながら悪戦苦闘し、シュールな笑いをさそった
「あたらしいみかんのむきかた」の作者さま、出版社さまに、
みかんの可能性を広げてくれたことに感謝を込めて、
みかんのむきかたコンペティションをここで終了とさせていただきます。
エントリーしていただいたみなさん、
真剣にお付き合いくださりありがとうございました。
最後に、今回みかんを送ってくれたのは、
おかみの地元・愛媛の北条地区で農業支援を行う「きりぬき」のみなさん。
「規格外」と呼ばれ日の目を浴びないみかんに価値をつける、という活動をしています。
今回のコンペティションを通じて、
大小様々、形も不揃いだからこそ生まれるイマジネーションと、
みかんそのものの申し分ない美味しさを知ってもらえればと思っています。
来年もお楽しみに。