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『山と文』イベントレポート
カテゴリー:イベントのもよう
ゲストハウスPORTO(ポルト)門司港

九州・山口の山登り専門誌『季刊のぼろ』編集に携わっている、村上智一さんと米村菜穂さんをお迎えして開かれた今回の座談会。
季刊のぼろは2019年夏号で25冊目を数え、多くの山好きさんが山登りの参考にしたり情報源として活用しています。

『山と文』と銘打たれた今回のイベントでは、“山好きの人と山の話をする”から一歩進んで、山から感じたもの、自分の中にあるその思いをどのように外に出しているのか、という観点から、お二人を中心に全員でざっくばらんにお話をしていただきました。

 

 

レポート、と言ってもみんな(特に進行役の米村さん)があまりに自由すぎたため、進行通りにはうまくまとめられそうにありません。笑

というわけで、和気藹々とした座談会の中でわたしが興味深かった、印象深かったところをピックアップさせていただきたいと思います。

 

 

まず話題に上がったのが、雑誌を作る上で最も重要とも言える、表題の付け方について。
雑誌を買う側としては、特集のタイトルに「書いた人(編集者)たちの姿が見える」という意見がありました。
あまり堅苦しくてもつまらないし、軽すぎてもふざけて書いているように思えてしまう。
その代わり、「写真よりも文字に惹かれて思わず買ってしまうことも多い」というほど買う側にとってもタイトルは重要なようです。
「本屋に行って本を開くのも労力。その開くという行為をさせずに表紙の文字だけで伝えるというのはすごいことだ」というご意見も。
製作者側の米村さんもタイトルをつけるのは「一番難しい作業」とおっしゃっており、そのように苦しんで絞り出されたタイトルだからこそ、そこに惹かれて雑誌を手に取る方がいる。
その“タイトルを生み出した人”と“それに惹かれて雑誌を買った人”が実際に同じ場で話しているということは、お互いにとってもとても感動的だったようで、それを目の当たりにできたのは主催者側としてもとても嬉しいことでした。

 

 

次に、米村さんの「雑誌作りは選択の連続」というお話。
“選択とは何かを捨てることだ”という米村さん、「今日もきっと何かを捨ててきたはず」と言って参加者のみなさんに捨ててきたものを聞いていくことに。
“このイベントに参加すること”を選択したことで、仕事を早めに切り上げてその分の売り上げを捨ててきた、なんてご意見も。笑
イベントに参加してくださった方はみなさん何かを捨ててきてくださったことになるんだな、と思ったところに、「(今日は雨だから)山好きの人は山に登るのを諦めてこのイベントに参加しやすかったのでは」というご意見があり、なるほどな、と思いました。
どうやら天気も今回のイベントに味方してくれたようです。

 

 

そしてイベントタイトルでもある『山と文』について。
米村さんいわく、昔の登山者はネット環境もなく、登山の前には本を読んで山登りの参考にしていた。
登った後も、山行記を書いて記録を残したり。
そんな人たちの思いが受け継がれて、山と文に深いつながりが生まれた、と。

雑誌という形で『山と文』に密接に関わっている編集者側のご意見として、「文章は正直なものを書いている」「ニュースにはならないけれどすごい人、面白い人がいる。そういう人を見逃さず取り上げていきたい」というお話も大変興味深かったです。

 

 

ざっくばらんな雰囲気だったためあまり文章には起こせない内容のお話までしていただいた(笑)今回の座談会、一度会を締めくくったあともみなさん名残惜しそうにおしゃべりを続けていたのも印象的でした。
そしてそのまま第二部のtent.へ移動され、楽しいおしゃべりは夜まで続いたのでした。

 

 

実はこの翌日もスピンオフ的な突発山登り会が開催されたのですが、そのレポートはまた後日^ ^

好評だった『山と文』、今後も座談会+山登り、という形で続いていくかも!?

山好きさんたちはぜひポルトの動きをチェックしていてくださいね!

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